テスラの幹部の一人として成長に多大な貢献をしてきたジェローム・ギレン氏が6月3日付で退社しました。株式投資や投資信託でテスラや電気自動車に注目して投資をしていた人にとっては衝撃的なニュースでしょう。
ハイローオーストラリア(Highlow.com)でもアメリカの株価指数を使えるので、テスラ株の値動きは影響する可能性があります。重鎮が1人退社したとなると、今後の株価がどうなるか不安な人も多いかもしれません。
ジェローム・ギレン氏はただ退社しただけでなく、ストックオプションを行使しました。
株式会社の従業員や取締役が、自社株をあらかじめ定められた価格で取得できる権利のこと
そして、6月10日以降にテスラ株を45万株、2.74億ドル相当を売却したことを6月18日付で発表しています。
とんでもない売却額ですよね...
株式投資や投資信託をしている投資家にとってはインパクトが大きいのは明らかでしょう。今後、どのような変化が起こり得るのかを知りたいはずです。
この記事ではジェローム・ギレン氏のテスラにおける重要性を掘り下げ、一連のアクションの影響を考察します。さらに、ハイローオーストラリアでどのように影響が表れるかもわかりやすく解説します。
今後の投資の方策をぜひここで考えてみて下さい。
目次
テスラにとってのジェローム・ギレン氏
テスラに興味を持っていた投資家えもジェローム・ギレン氏についてあまり詳しくないかもしれません。ジェローム・ギレン氏がテスラにとってどのような存在だったのかをまずは掘り下げていきましょう。
ジェローム・ギレン氏とは

ジェローム・ギレン氏は2010年にテスラに迎え入れられた人物です。テスラのセダンとして2012年に販売開始された「モデルS」のプログラム担当者としてテスラに入社しています。
2010年はテスラがNASDAQに上場した年でもあります。企業が上場するときには大きな事業資金を調達することが可能で、上場後にさらに大きな展開を進めるのが一般的です。
この時、2億2600万ドルの資金を調達しています。
テスラを率いるイーロン・マスク氏も、上場後にアクセルを踏み込むための人材雇用を進め、ジェローム・ギレン氏を獲得したと言えます。
ジェローム・ギレン氏は2018年9月にテスラの自動車部門統括社に就任しました。イーロン・マスク氏による抜擢で、テスラに大きな貢献をしてきたギレン氏をテスラの根幹部門に任せる方向性を示したのです。
実はテスラは大きな成長を遂げられずに悩む段階になっていました。苦労の末に今では世界中で注目されている「モデル3」を2017年に開発したものの、生産力が強化できずに売上が伸びない状況が続いていたからです。

また、今後の事業展開をどうするかも大きな課題になっていました。ギレン氏はテスラの命を左右する大役を任されたことがわかります。
ギレン氏は仮設工場の設置などの工夫を凝らして3週間という短期間で増産を達成し、テスラを大きく成長させました。ギレン氏が社長に就任した2018年9月7日時点では52.65ドルだったテスラ株は2021年初頭に880.02ドルを記録しています。

ギレン氏はその後、トラック部門の社長としてバッテリー駆動型のトラック「セミ」の開発に携わっていました。テスラの更なる発展を担う中心に常に立っていた人物と言えるでしょう。
テスラの「The Fixer」

ジェローム・ギレン氏はテスラにとってどんな人物だったのでしょうか。
社外的には社長就任前にはあまり知られていませんでしたが、社内では有名人物でした。数々の幹部路歴任し、イーロン・マスク氏の右腕として活躍していたからです。
ギレン氏はマスク氏を過労から救った人物でもあります。
上場後のテスラは数々のトラブルに苛まれ、マスク氏がほぼすべて対応しなければならない状況がありました。その状況を改善する社内調整を進め、負担を軽減してきたのがギレン氏です。
マスク氏が「地獄だった」と説明する「モデル3」の事業を成功に転じさせることができたのもギレン氏の貢献によるものなので、いかに重要人物かがわかるでしょう。

ギレン氏は「The Fixer」の異名を持っています。社内で呼ばれていたかは定かではありませんが、インターネット上ではテスラの躍進を見てギレン氏を「The Fixer」と呼ぶ傾向がありました。
「The Fixer」とは修理屋、つまり、適切な調整をして本来あるべき状況に導く人を指します。テスラを上場企業として活躍できるように、様々な問題を解決して現場を整えた人物でもあるのです。
ストックオプションを行使して売却したインパクト
ストックオプションの行使、退社、そしてテスラ株の売却というジェローム・ギレン氏の一連のアクションがどれだけ市場にインパクトを与えるのでしょうか。ギレン氏の重要性と意図という観点から見ていきましょう。
ストックオプションとは

ストックオプションとは株式を予め決められた権利行使価格で購入できる権利を指します。CEOなどの取締役や従業員に付与して、モチベーションアップのために用いられるのが一般的です。
未上場の段階で従業員にストックオプションを付与し、上場のために努力することを促す目的で使われる場合が多くなっています。
企業が上場すると株価が上がることが多く、それよりもずっと安い権利行使価格でストックオプションを持っていれば大きな資産になります。

権利を行使して株式を保有し、配当金を受け取ることも可能です。株価が上がってから権利を行使し、売って現金にすることもできます。
2018年の時には1株60ドル程度だったのが、2021年1月後半には900ドルまで上昇しました!
企業を成長させればそれだけ株価が上がり、権利行使による利益も大きくなるのが魅力です。
従業員や取締役に付与されたストックオプションは退社すると権利を失います。そのため、特に上場前には退社せずに働き続けるモチベーションにもなるのが特徴です。
ジェローム・ギレン氏の考えられる意図

ジェローム・ギレン氏がストックオプションを行使して株式を売却した意図は何なのでしょうか。単純に現金資産が必要になったから株式の売却によって手に入れたという可能性もゼロではありません。
しかし、資金目的なら退社する必要はないでしょう。
退社したのは他の仕事をしたくなったからだと考えることもできます。退社するとストックオプションが失われるので、辞める前に権利を行使して株式を取得したのは納得できるでしょう。
しかし、今後も株価が上がっていくと考えられるなら、すぐに売る必要はありません。つまり、ジェローム・ギレン氏はテスラの将来性が危ういと判断したと考えられます。
今すぐとはいかずとも、今後大きく動く可能性がありますね!
株価が下がっていくから今のうちに現金にするのは真っ当な考え方でしょう。将来性が危ういから退職して他の仕事に就こうと考えたのなら筋が通ります。
あるいはテスラの株主でいたくなかったと考えることも可能です。いずれにしてもテスラを離れたいという何らかのモチベーションがあったのでしょう。

ジェローム・ギレン氏の行動の影響
ジェローム・ギレン氏が起こした一連の行動は市場にどのような影響をもたらすのでしょうか。株式市場への影響が起こる理由も合わせて確認しておきましょう。
テスラの開発力が低迷する可能性がある
ジェローム・ギレン氏を失うことでテスラは開発力が低迷する可能性があります。
「セミ」の開発が滞るのではないかという懸念は既に浮上してきているため、新領域の開拓が遅れて業績に影響するリスクがあるのは確かでしょう。
「The Fixer」を失う
テスラにとっては「The Fixer」を失うのが問題になり得ます。
ジェローム・ギレン氏が在職中にどこまで仕事を他の人たちに引き継ぎ、「The Fixer」を育て上げていたかによって影響の大きさは異なるでしょう。しかし、社内調整を進め、数々の課題を解決に導いてきた重鎮がいなくなって現場に動揺が走ったことは否めません。
テスラ株が不安定になる
テスラの成長を担ってきた重鎮のジェローム・ギレン氏がただ退社しただけでなく、テスラ株の売却をしたことは投資家にとって不安要素です。

社内事情を知っているギレン氏が株式を保有し続けなかったのは、もう成長できない状況だからかもしれないと心配する人もいるでしょう。
しかし、環境負荷の小さい電気自動車は世界的に注目されているので、たとえギレン氏を失ったとしてもテスラは成長し続けると考えられます。
両者のせめぎ合いによってテスラ株が不安定になるリスクが生まれます。株式投資や投資信託をしている人にとってはテスラ関連の資産をどうすべきかで悩まざるを得ない状況なのです。
あまり深く心配することはありませんが、株式投資をしている方は少し気にしてもいいかもですね。
ハイローオーストラリアの取引への影響
ハイローオーストラリアの取引にはジェローム・ギレン氏の一連のアクションが大きな影響を及ぼすのでしょうか。結論から言えば、特別なケースを除くと大勢に影響はないので、株式投資や投資信託とは違って大きな不安を抱える必要はありません。
ギレン氏のアクションによってテスラ株が不安定になり、今後のギレン氏のコメントやテスラの業績によっては電気自動車業界全体に激震が走る可能性があります。
しかし、ハイローオーストラリアでは為替レートを使って取引をするのが基本です。

S&P500などのアメリカの株価指数を使って取引をする場合には多少の影響があるでしょう。アメリカの株価指数でもテスラの株価が大きく動いただけでは株価指数に激震が走ることはありません。

ハイローオーストラリアでは株価指数を使うとその日限りの取引なので、何か大きな変動があっても1回限りの影響で済みます。
自動車産業は大きな市場なので、テスラが倒産した、株価が一日にして二倍になったという状況があれば為替レートに影響が出る可能性があります。
しかし、2021年6月時点で株価が600ドル以上もあり、時価総額も6000億ドル程度もあります。体力がある企業なので、為替レートに大きな変動を起こすような問題が発生するリスクはあまりありません。
投資家はハイローオーストラリアを検討しよう
ジェローム・ギレン氏のアクションについて、投資家はどのように捉えると良いのでしょうか。
おすすめなのはハイローオーストラリアをポートフォリオに組み込むことです。テスラ株の状況を加味して、ハイローオーストラリアを検討すべき理由を見ていきましょう。
テスラ株関連の資産を逃がす先になる

テスラの成長をけん引してきた重鎮が抜けたことで、テスラ株は不安定にならざるを得ません。
テスラ株やテスラ株を組み込んでいる投資信託などは下落のリスクがあります。少なくとも不安定になって先行きを読むのが難しくなるでしょう。
テスラ株関連の資産があっても長期投資だから気にしないというのも考え方の一つです。
しかし、今後のテスラの動きや株価の変動は常に追わなければならないでしょう。リスク回避のために資産を動かすべきかどうかを見極める必要があるからです。
どの投資でもそうですが、リスク分散は重要です!
ただ、ハイローオーストラリアをポートフォリオに組み込み、テスラ株関連の資産を逃がす先として活用すれば安心です。
ハイローオーストラリアのバイナリーオプションは取引をしない限りは減ることはありません。稼げるときに資産を動かし、そうでないときは安全に資産を守ることができます。

ハイローオーストラリアでは安全な金融機関に資金を預けているメリットがあります。まとまった金額の資産の行き先で困ってしまう人もハイローオーストラリアを選べば安心です。
分散投資によるリスク回避ができる

テスラ株関連の資産を全てハイローオーストラリアに逃がさなくとも、一部を移すだけで分散投資になります。
不安定な状況のテスラ株に資産の大半を投じたままにするのはリスクが高いでしょう。しかし、一部でもハイローオーストラリアに移しておけば、もしテスラ株が暴落しても資産を全て失うことはありません。
逆にテスラ株が高騰したとしても利益を得られるでしょう。その間にハイローオーストラリアでも資産を動かせば利益を生み出せます。
バイナリーオプションは株の相場とは動きが異なる為替市場を使った取引が可能です。分散投資効果を得やすいので上手に活用しましょう。

まとめ
ジェローム・ギレン氏がストックオプションを行使し、退社して2.74億ドルもの株式を売却したのは世界に激震を与えています。
「The Fixer」と呼ばれたギレン氏が抜けたことで、今後のテスラはどうなるかが見物ですね!
テスラ関連株で投資をしていた場合には、株価が不安定になるリスクが発生したので注意が必要です。
そこでハイローオーストラリアに資産の一部を移動して分散投資をするのがおすすめです。株価がどちらに動いたとしても、独立した形で資産を増やせるからです。
安全な金融機関に資産を預けられる点でも優れているので、今後のテスラ株に不安を感じたならハイローオーストラリアの口座を作りましょう。
以下にクイックガイドも用意しているので、ぜひ参考にして下さい。
https://www.andscene.jp/account-opening-quick-guide-welcome-to-highlow-australia.html